2021年を迎えて、はや1月近く経とうとしていますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
去年からのコロナ禍は未だ収束を見せず、まだまだ大変な時期が続きそうな状況ですが、そんな中しばらくの間入院生活を送っておりました…。

興味ある方はいないとは思いますが、どういう経緯で入院する事になったのか、備忘録と同じような方がひょっとしたらいるかもしれない…と思い、書き記しておこうと思いました。

なお、状況などは結構はしょって書いてますので、ご承知おきください。
思えば、発端は今年の秋口頃だったようです。

9月か10月頃、自転車で少し遠出をした際、異様に疲れた事がありました。それまで、そんな疲れを感じた事は無く、その後も自転車で動き回ってもさして問題無く生活できていたので、あまり気にせずにいました。

そして迎える12月の末。
新年の準備…というか、正月に食べるおせち料理…もどきの食材を調達しに、いつもとは違うスーパー(そっちだと、近隣にスーパーが3店舗あって、買い回りできる)へ向かいました。

異常はこの時既に始まっていました。
何のこと無い坂を登るのに、異様な疲労を感じ、難なく着けるはずのスーパーに到着した時には、疲労困憊。息をするのも辛く、しばらく椅子に座って立ち上がれない状態でした。

その後、階段の上り下りにも息が上がる状態ではありましたが、その店では目当てのもの(錦玉子)を手に入れられず、別のスーパーへ向かう事にしました。ただ、そこへは多少のアップダウンがあるのですが、いつもなら何ともないはずの道のりです。

先程と同じく、スーパーに到着してから猛烈に虚脱し、しばらく休憩コーナーに突っ伏してしまいました。

この時、食事をちゃんととっておらず、空腹の状態だったことに気づき、ひょっとしてエネルギー切れ?とか疑ったのですが、何故か栄養補給などが一切頭に浮かばず、とにかく買い物を済ませる…というか錦玉子を手に入れる事しか考えていませんでした

結局、錦玉子は手に入れられず、大晦日に自分で1から作る事になりました

その時点で、既に暗くなってきており、強風が吹き荒れ、気温も下がり最悪な天候となっていましたが、家までは3Km弱。まぁでも、自転車ならそんなに大した距離ではありません。
…本来ならば。

最短のルートで帰ろうとしたのですが、どうやら判断能力が低下していたのか、アップダウンのあるルートを選択してしまいました。ゆるい坂を登る途中、それ以上漕ぐことができなくなり、とうとう道端にうずくまる状況に。

当時はもの凄い強風も吹いていましたが、逆にそのせいで月が大きく、とても綺麗に見えました。

正直、そこ(道路上)で寝てしまおうか…とも考えました。

まぁそんなことをしていたら、今頃こんなブログ書いていられる状況では無かったと思われますが、幸いにも
「いや!このままでは、部屋にあるピーーーやピーーーーとか、PCのピーーーーが白日の下に晒されてしまうではないか!処分せずに死ぬわけにはいかんっ!!」
と奮起したお陰で、何とか気力を回復し、再び漕ぎ始めました。

幸い、そのルートは最終的に下りが多く、実際に「俺!頑張れ!後少し、1Km切ったぞ!」と声を出しながら家へと向かい、ようやく部屋にたどり着きました。

更なる異変を感じたのは、その後でした。
異様な虚脱状態、呼吸すら辛い状況だったので、買ったものを冷蔵庫にしまうのも忘れ、とにかく布団に飛び込んだのですが、その辺りから異様な動悸(鼓動)を感じていました。
胸の中央部と背中(肩甲骨の間、脊椎の真上)が痛くなり、心臓がばっくんばっくん言い始めます。

その状態で数時間…3時間くらい過ごしたでしょうか。ようやく鼓動も収まってきて、普通の状態に戻りました。今思えば、秋口も同様に胸と背中の痛みを感じ、1時間くらい臥せっていたような覚えがあります。完全に、その頃からおかしくなっていたのですね…。

大晦日から三が日は、前述のように錦玉子を作ったり(玉子茹でて、裏ごしして、砂糖と混ぜてレンチンして固める)、ゲームしたりして過ごしましたが、台所に立ち続けるのが辛い(裏ごしが結構重労働だった)程度で、さしたる異変は感じませんでした。

そして食い物が尽きた5日になり、近くのコンビニへ向かおうとしたのですが、階段を下りただけで虚脱状態に…。ゼーハーゼーハと息も苦しく、階段下にしばらく座り込む事態になりました。コンビニへ向かうわずかな坂を登るのですら辛く、コンビニの休憩コーナーで座って休まないと動くこともできない状況になりました。

ここに至って「こりゃ、絶対おかしい」となり、病院へかかる事を決意しました。
しかし、かかりつけの医者はまだ正月休み。実際に病院に行ったのは7日の夕方という事になりました。

コロナの影響もあり、診察は外に設けられた簡易スペースでした。
症状を説明するのも面倒なので、同じ状況になりやすいと思い、自転車で(わずか数分)向かったのですが、思惑通り呼吸の異常が発生しました。

しかし、その時の診断では具体的なものがわからず、呼吸が困難だったり、喘鳴があるという事から、喘息と気管支炎の薬で様子を見よう…となりかかりました。最初に脈等を計った時は、特に大きな異常は見られなかったようですが、診察が終わり薬が処方される…という段になり、症状が一変しました。

苦しいだけでなく、背中の痛みと鼓動が速くなり、その旨看護師さんに告げると、念のため再度脈拍を測定してくれました。すると…。

突然、その看護師さんが慌てはじめ、お医者さんに相談をし始めました。
自分としては、苦しくて会話も辛いものの、意識ははっきりしているし、どうしたんだろう?と思っていたのですが、看護師さんがお医者さんへ
「胸が苦しいと言うので、念のため脈拍計ってみたら、214とかになってるんです」
と伝えていました。

今度はその言葉を聞いたお医者さんも顔色が変わり、急遽院内で診察をする事になりました。
この時、まだ自分は事の重大さに気づいてません。

ベッドに寝かされ、色々な装置を装着され、心電図を取り始めました。

結果「ショートラン」というキーワードが聞こえてきて、不整脈が起きているという事がわかりました。そのままどうするのか伺っていると、どうやら大きな病院へ連絡しているようでした。そして、救急車の手配も…。

お医者さんに「えっと、一旦帰って、大きな病院にかかった方がいい感じですか?」と尋ねると、「この状態で家に帰せるわけがない。このまま救急車で搬送するから、そこで急いで処置しないと、最悪夜を越えられない」とまで言われました。

ここに至って、自分の身に起きている事が、尋常なもので無い事に気づきます。

そして、雪の舞う中救急車で市内の大きな病院へ搬送される事になりました。
救急搬送は、母が倒れた時以来、自分では初めての体験でした。

途中、救急士さんが色んな事を質問してきたんですが、あれは意識レベルの確認とかも含まれてたのかなーと、ぼんやり思いながら搬送されていきました。

そして病院に到着するや、又も色々な装置を装着され、点滴や注射を打たれつつ、心電図やエコー、レントゲン(今、救急ベット上でレントゲン撮れるんすね…)などを矢継ぎ早に実施していくお医者様方を見て、いやほんと凄いなー…と感心していました。

お医者様たちの会話を聞いていると、どうやら異常な拍動を押さえる為の薬を投与したようで、しかもその効果が絶大だ!ったようで、当初ICUという言葉も聞こえてきたのですが、一般病棟で様子を見ても大丈夫だろう…という状況にまで症状が治まってきたようでした。

そうして、一週間強の入院という事になりました。

原因について、未だ定かではないのですが、病名としては「慢性心不全」という状況になってしまったようです。年齢的にはあまりおきない状況のようではありますが、心臓の血管の状況などで起こり得るもののようでした。

入院中、レントゲン、エコー、造影剤CTと徐々に大事な検査が続いていき、入院期間も当初予定からどんどん長くなっていきました。そしてCTの結果から、心カテーテル検査を行う事になったのですが、状況的には最悪で、心臓にある3本の重要な血管の…3本とも異常があるかもしれないとの事。
検査結果にもよるが、胸を開いて血管のバイパスなどの措置を取らないといけないかもしれないとの事でした。
正直、目の前が真っ暗になりました…。

幸いにして、心カテの結果、1本は多分影響無く、もう1本はCTでは異常に見えたが、カテーテル検査の結果は大丈夫そうだとの事。残る1本は治療が必要だが、開胸せずカテーテル治療が可能だろうとの事でした。
(血管1本ならカテーテルでもなんとかなるが、3本同時とかの場合返って塞栓し易くなる為、手術による治療が必要になるとの事でした)

その為、入院したままでは無く、一旦退院し、投薬などを続けて症状を改善したのち、しかるべくタイミングでの治療をするという事になりました。というわけで、一週間強の入院生活から脱却する事ができました。

入院中にしていた治療は、「肺の水を抜く」事がメインでした。
物理的に水を抜くのではなく、利尿剤を用いて身体から水分を抜いていくという治療です。一日に飲める水の量が制限され、利尿剤でそれを排出していくという感じです。
摂取できる水分量が制限されているというのは、とても辛かったですね…。
特に、夜は喉が渇いて渇いて仕方がありませんでした。

今も利尿剤の影響か、トイレは非常に近い状況ですが、仕方ありませんね。

実は、入院中から現時点で体重を比べると、10Kg近く減っているのですが、どうやらその大半が「肺などに溜まった水」だったようです。そのせいで、足や顔はむくみ、パンパンだったようです。
この年末急激に太った感じがしていたのですが、どうやら単なる肥満だけでは無かったようです。入院前キッツキツだったズボンのベルト、今はスッカスカになってます

肺に水が溜まっている事で、肺が十全に機能せず、少し運動しただけで酸素を十分に取り込めない状況になってしまい、最初に感じた「息苦しさ」という症状に繋がっていたようです。
入院直後、トイレに行くだけで(しかも車いす)息が苦しくなったのが、日を追うにつれどんどん良くなるのを実感しました。

常時血中酸素濃度を測定する機器を装着していたのですが、最初は鼻からの酸素吸入が常時だったのが、起きて(座って)いる間は不要となり、最終的に寝ている時も外せるようになりました。

そうしてリハビリ(歩行訓練)などを経て退院に至りました。

しばらくは投薬治療が続きますが、又身体に水が溜まっていないか、毎日体重管理をするように指示されました。一週間に2~3Kgの増加は通常の肥満では起こりえず、水が溜まっている可能性が高いので、毎日欠かさず体重を量るようにとの事でした。同時に足などのむくみをチェックするようにも言われています。

退院はしたものの、買い物しようと遠出すると疲労困憊してしまう事や、疲れて鼓動が速くなり始めると、又あの不整脈が出始めるのでは?という恐怖感があります。

不整脈のせいで肺に水が溜まったのか、肺に(別の原因で)水が溜まったから心臓が頑張りすぎて不整脈を起こしたのか、正直現状は良くわかっていません。心臓に異常があった事から、心臓の機能が低下している事そのものは間違いないのですが、直接的なきっかけが見えていない為、何をするにも恐怖感を伴うようになってしまいました。一種のトラウマですかね…。
ただ、体力をつけなければ心臓への負担も増すばかりなので、適度な運動も必要です。

しばらくは、投薬を続けつつ、体力の回復と治療に向けての生活…という事になりそうです。

ちなみに、鼓動が200を越えていた状態で看護師さんや、かかりつけのお医者さん、救急隊員の方々がドン引きしていたのですが、自分の通常時の脈拍は40後半から50後半くらいな事がわかり、そりゃ引くわ…と納得しています

長々と書いてきましたが、ここまでお付き合い下さり、誠に有難うございます。
自分の身体の異常は、中々気づかない事が多いと思います。
明確な症状などが出ない限り、状況が状況ですし病院へかかるのも躊躇してしまうとも思います。
しかし、やはり身体が万全であっての幸せです。
いちいち調べろという事ではありませんが、常に自分の身体をケアし、できる限り早い段階で異常を察知できるよう、自分の身体からの悲鳴を見、聞き落とさないようにしてください。

取り合えず、大好きだったチョコレートは封印する事にしました
(他にも、色々食生活改善しないと…)